2019 / 8 / 23

内モンゴル 砂漠化防止プロジェクト取材レポート

エコレポ Vol.7

Brother Earthを運営しているブラザー社員がレポーターになり、地球環境に配慮した取り組みを実際に見て・聞いて・体験し、お伝えする「エコレポ」。今回は、エコレポVol.5 環境ラベル「ブルーエンジェル」に続き、シニア・チーム・マネジャーの岩田が登場。

Toshio Iwata

こんにちは、Brother Earthを愛してやまない岩田です。中国に来ています。

ブラザーは、世界各地でさまざまな環境保全活動を行っています。そのなかで今回は、内モンゴル自治区で継続的に行っている植樹活動について取材しました。取材した内容は、Brother Earthの「環境保全活動」で紹介しますが、この「エコレポ」では、私たちの環境保全への思いと、岩田が現地で見て・聞いて、感じたことをレポートしたいと思います。

厳しい自然環境の内モンゴル自治区 阿拉善(アラシャン)

ブラザーは、内モンゴル自治区における深刻な砂漠化を食い止めるため、2012年から、公益財団法人オイスカと共同し砂漠化防止プロジェクトに取り組んできました。2014年には、この活動の第一弾の動画をBrother Earthで紹介しています。その取材ロケにも同行していた私にとって、今回は2度目のアラシャン訪問となりました。

私たち取材チームは、ビルが立ち並ぶ上海から、内モンゴル自治区の砂漠地域へ入りました。360度、どこを見渡しても荒涼な砂漠の景色。現実感がなく、夢の中のような錯覚に陥ります。
植樹を行うアラシャンという場所は、年間降雨量が200mmしかありません。これは、日本での1カ月半ほどの降雨量にあたります。それほど雨がめったに降らない地域ですが、我々の滞在中はほとんど毎日雨が降っていました。樹木にとっては恵みの雨ですが、機材を抱えた取材スタッフは大変でした。

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移動の道中、四輪駆動車のタイヤが砂に埋もれ動けなくなるといったトラブルも砂漠の地域では日常茶飯事

公益財団法人オイスカと地元の人々で行う砂漠化防止プロジェクト

オイスカの阿拉善沙漠生態研究研修センター冨樫所長は、前回お会いしたときと変わらず情熱にあふれていました。内モンゴル自治区での植樹活動の傍ら、千葉大学の研究員として、塩害地の改善や干ばつに強い植樹の研究、漢方植物の人工栽培などをされています。ウズベキスタンから北海道まで、各地の研究会にも参加され、フットワークが軽くパワフルなお方です。

冨樫所長の研究は緑化だけにとどまりません。乾燥に強く栽培に手間のかからない灌木(かんぼく)を植樹し、そこに漢方植物のニクジュヨウを人工的に寄生させ栽培します。漢方薬として重宝されるニクジュヨウを販売することで、現地の人たちの収入増加につながり、さらに漢方を飲んだ人も元気になるという、プラスの連鎖を生む仕組みです。

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植樹した木に寄生させる漢方植物のニクジュヨウ

この砂漠化防止プロジェクトは、緑化が一時的なものにならないよう、現地に暮らす人たちと一緒になって活動することに大きな意味があります。

実際、この取り組みを始めてから、地元の人たちの植樹協力の意欲が一段と上がっています。苗木を植えやすくする「デザートソーイングマシーン」(日本語で「砂漠のミシン」の意味)という方法を考え、植樹にかかる時間を3分の1に短縮するなど、積極的に活動されていました。

また、活動には現地の学生たちも参加してくれます。彼らは、生まれた時から砂漠地域に住んでいるため、緑化することの意味があまり分からないと話していました。しかし活動の意味を知り、植樹に参加することで少しずつ環境意識が変わってくれている手応えを感じました。

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冨樫所長は樹木の活着率や、ニクジュヨウの寄生率を上げる研究を続けています。その成果によって、現地の人たちの生活水準がより良くなり、さらに緑化が進むこと、そして砂漠がもたらす悪影響が無くなることに期待し、引き続きプロジェクトに取り組んでいきたいと思います。

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環境保全活動「内モンゴル 砂漠化防止プロジェクト ~地域に根ざした継続的な植樹活動~」

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岩田の学び

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岩田の学び

ブラザーは世界各地で植樹活動を行っていますが、アラシャンは最も厳しい環境といえます。上海から2000㎞北西に位置し、飛行機とバスを乗り継いで、車で舗装されていない道を1時間走り、ようやく植樹場所に到着します。私たちはこの活動に年1回参加していますが、地域の人たちが日々積極的に参加し、環境意識が高まっていくことが継続的に活動を行う上で重要です。この広大な砂漠が、かつての草原地帯に戻ることを信じ、今後も活動を続けていきます。

Toshio Iwata

ブラザー工業
シニア・チーム・マネジャー

岩田 俊夫

ブラザーグループの「地球環境への配慮」を、自分なりに足を運び、分かりやすく伝えます。ちょっとした環境配慮を意識するきっかけになってほしいです。

エコレポBack number : エコレポVol.5 環境ラベル「ブルーエンジェル」

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